鳥貴族が値上げ!

2017.8.30

焼鳥居酒屋の鳥貴族(3193)は、2017年10月から値上げをすると発表しました。
「280円の均一メニュー」は、「298円(税抜)」になるようで、率にすると6%を超えるアップです。
同店は、フードメニューの全品国産化を実現。人気アイドルグループ「関ジャニ∞」のメンバーの父親が創業オーナーであることでも知られますが、これまで同様に居酒屋業態の勝ち組を維持できるでしょうか。

鳥貴族は17年7月現在、首都圏や大阪、名古屋を中心に567店舗を運営していますが、直営342店に対し、フランチャイズ(FC)店も225店舗を数えるように、FC店の割合が高いのも特徴です。
同じようにFC店が主体の日本マクドナルドホールディングス(HD/2702)は、直営店とFC店の売上高をそれぞれ開示しているため、1店舗1日平均の売上高を計算することができます。それに対して、鳥貴族は会社全体の売上高しか明らかにしていないため、1店舗1日平均の売上高を計算することができません。開示の改善が不可欠ではないでしょうか。

さて、会社全体の収支はどうなっているのでしょうか。1000円の飲食料金にたとえてみましょう。
【14年7月期】 原価330円 経費623円 営業利益47円
【15年7月期】 原価314円 経費626円 営業利益60円
【16年7月期】 原価314円 経費621円 営業利益65円

本業の儲けを示す営業利益に示されているように、会社としてはしっかり儲けを出しています。280円の焼鳥でいえば、13円~18円の儲けということです。原価は87円~92円の計算になります。
298円への値上げで、今後の儲けや原価はどう推移するのか、注目したいところです。

ちなみに、17年7月期の決算については、9月中旬の発表のようですが、前年並みの儲けの水準を予想しているようです。

資産価値がまったくない店舗はどこ?

日本一豪華な三越日本橋本店とはまったく異なり「資産価値ゼロ」の店は?


資産価値が日本一高い店舗は?
2017.8.30

有名店といっても、資産価値(帳簿価額)が高い店舗と安価な店舗に分かれます。
たとえば、三越伊勢丹ホールディングス(HD/3099)の三越日本橋本店ともなれば、その資産価値は1200億円を超します。日本一豪華な店舗です。
逆に駅ビルやショッピングセンターなどへのテナント入居店ならば、資産価値は数百万円、数十万円といったこともあり得ます。
基本的には1店舗1店舗の資産価値の合計が、決算書に有形固定資産として計上されます。土地を中心に、建物・構築物、機械装置、運搬具、工具などが有形固定資産に該当します。
イオン(8267)は約1兆円のショッピングモール部門を含め、有形固定資産は2兆6000億円を超します。
セブン&アイHD(3382)の有形固定資産は約2兆円で、その半分はコンビニ部門が占めています。
意外なのは、ファーストリテイリング(9983)の有形固定資産が1200億円台と、少額なことです。4000億円台のヤマダ電機(9831)や3000億円台のドンキホーテHD(7532)、2000億円台のニトリHD(9843)に比べて少額なのは、土地をほとんど所有していないためです。ヤマダ電機1878億円、ドンキホーテHD1710億円、ニトリHD1269億円に対し、ファーストリテイリングの土地資産は20億円もありません。実際、登記上の本社がある山口県以外に所有する土地はほとんどありません。

ところで、百貨店のなかでも三越伊勢丹HDの低迷に目が向けられています。
三越伊勢丹HDを除く主要大手百貨店はニトリHDや東急ハンズといった大型店のテナントを誘致するなど、〝脱百貨店〟に動き、不動産の賃貸事業を強化しているのに対し、百貨店業態にこだわっていたことが、低迷を招く要因になっている、という指摘も見かけます。

ただし、三越日本橋本店973億円、三越銀座店817億円、伊勢丹新宿本店758億円など、三越伊勢丹HD全体での土地資産は5269億円です。大丸や松坂屋などを運営しているJ・フロントリテイリング(3086)の4208億円、高島屋(8233)の2303億円、阪急阪神百貨店のH2Oリテイリング(8242)の1345億円を上回ります。本格的に脱百貨店に動けば、三越伊勢丹HDは百貨店における不動産事業のトップ企業になれるだけの資産は持っているということです。

(ファーストリテイリングは16年8月期、その他は17年の年次決算期の数値。カッコ内の4桁数字は証券コード)